■　洛西ニュータウンの歴史　■

1969.05   都市計画決定・事業決定
　　　　用地買収開始
1972.08　起工式
1975.11 第1期宅地分譲開始
1976.09 入居第1号開始
　　　　新林センターオープン
　　　　大枝小学校分校（現新林小）開校
　　 10 　西京区誕生（右京区から分区）
1978.04　樫原中学校西分校（現洛西中）開校
1979.04　ニュータウン区域内全道路交通開放
              新林小学校南分校（現境谷小）開校
　　 10　境谷マーケットオープン
1980.04　境谷小学校東分校（現福西小）開校
　　　　洛西中学校東分校（現西陵中）開校
　　　　洛西高校開校
　　 11 　福西マーケットオープン
1981.06　洛西竹林公園オープン
1982.04　境谷小学校南分校（現竹の里小）開校
              ラクセーヌオープン
1987　　洛西総合庁舎開設
              洛西図書館開館　

2005.08　洛西ニュータウンまちづくり検討会発足
2006.11　まちづくりビジョン策定
2007.06　洛西ニュータウン創生推進委員会発足

■　ニュータウンのまちびらき物語　■

　平成21年10月31日（土）、「第２回まちづくり勉強会」が洛西ニュータウン創生推進委員会の主催で開催されました。

　講演会では、「洛西ニュータウン誕生から未来へ」と題して、洛西ニュータウンのマスタープランとデザインポリシーを計画された上田篤（京都精華大学名誉教授）から、これからのまちづくりのヒントとなる貴重なお話をいただきました。

「洛西ニュータウン誕生から未来へ」　上田篤　氏　（京都精華大学名誉教授）

講演内容

（１）洛西ニュータウンの誕生：「洛西ニュータウンを迷路の町に！」

　メキシコの町タスコは、迷路のような楽しいまちである。迷路の空間でも毎日生活している人には勝手知った世界である。実は、迷路の方が犯罪がおきにくいのである。私は、洛西ニュータウンを幾何学的都市ではなく住民主体の迷路の町にする、その方が住民にとって親しみやすく安心だと考えた。

　マスタープランの第一として、洛西ニュータウンを川を中心としてそこから周辺へだんたんと拡げていくこととした。小畑川の真ん中に広場があり、色々のイベントが行われる。そんなところは日本にも数少ないだろう。ただ、小畑川に注ぐ小水路をどう活性化するか、洛西の高校生に考えてほしい。

　また、イギリスでの近隣住区の失敗例もあり、商業センターについて、都市性を高めるため、分散型ではなく、タウンセンターにした。タウンセンターや公園で清掃活動をされているたくさんのボランティアの方に感心した。洛西ニュータウンで一番すばらしいことは「人々のまちを愛する心」ではないかと思った。一方、確かにサブセンターはさびしかった。知恵をしぼり、活気を持たせる方法を皆さんに考えていただきたい。

　都市計画で重要なものは道路網である。丘陵地帯のため起伏が相当あったが、地形に沿ったゆるやかな勾配の道路の町とした。災害時にを含め地域の近隣センターと位置づけた４小学校とタウンセンターをむすんで、子どもが安全に通える、道路と立体交差の歩いて楽しむ回遊式の緑道を設けた。公園は、立ち止まる場所として、公園の一部と考えた。公園では、子どもを介した出会いから自然とコミュニティが生まれる。住宅地の細街路は、通過交通をなくし、出入り口を限定することで、犯罪も少なくなると考えた。