洛西ニュータウン創生推進委員会では、「洛西ニュータウン魅力発見・発信プロジェクト」のひとつとして、「通りの愛称づくり」に関するさまざまな調査等を行っています。
調査活動の一環として、平成23年9月13日(火)、「道路愛称づくり」をされた実績のある長岡京市を訪問し、実際に「道路愛称づくり」をされたときの経緯などについて調査と意見交換を行いました。
プロジェクトチームからは、洛西支所もあわせ6名が参加しました。
長岡京市は、京都市に隣接する人口約8万人のまちで、平成元年に、「わかりやすく親しみのある道路名」の公募により、21の道路愛称がつくられました※。その中には歴史ある長岡京市にふさわしい道路名など様々な愛称名があります。また、青竹をイメージした標識がそれぞれの通りに設置されています。
http://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000000807.html
長岡京市からは、つぎのようなご説明がありました。
1.愛称づくりのきっかけと目的
市職員が発起人で、当時、番号であらわされていた市道名がわかりにくかったこともあり、道路に愛称名を付けることにより愛され親しまれる道路とするため愛称づくりを行うこととした。
2.愛称選定
道路愛称を選考審査するため、学識経験者や市民代表からなる「長岡京市道路愛称選定会(以下選定会とする)」が設けられた。
愛称名選定に際しては、「長岡京市道路愛称名事業実施要綱」を策定し、ふさわしい愛称として、
・歴史的、伝統的に由緒ある名称
・著名な施設等に由来する名称
・従来から地域で通称として使用されている名称
・友好都市に由来する名称
・その他道路愛称としてふさわしい名称
を基準とした。
募集は、小学校児童に愛称募集のパンフレットを持ち帰ってもらう方法などにより行い、約1200件の愛称が寄せられ、これらの作品について、選定会で審査し決定した。
3.成果と評判
道路愛称の評判は良く、道路の愛称名を使った意志の疎通がしやすくなったほか、住民だけでなく外来者も沿道にあるものを知ることができるようになった。
道路の起点・終点・中間点に竹をモチーフとしたもの(写真)など道路標識を設けたほか、住宅地図にも掲載されている。
今回の調査を通して、公募に際して応募用紙を小学生に持ち帰ってもらい家族で話し合ってもらったこと、沿道にある歴史的なものや目印となるものなどを取り込むよう適切な基準をつくられたことも、個性的でイメージ豊かな通り名になった要因だと思いました。愛称ができて以来、市民の方の評判もよいとのことで、かなり参考になりました。
「洛西ニュータウン魅力発見・発信プロジェクト」調査活動の一環として、10月18日(火)、「道路愛称づくり」をされた実績のある吹田市を訪問し、実際に「道路愛称づくり」をされたときの経緯などについて調査と意見交換を行いました。
プロジェクトチームからは、洛西支所もあわせ5名が参加しました。
吹田市は人口35万人、85%は住居地域です。千里ニュータウンは、昭和45年万博を契機に開発され(1962年から入居開始)、現在は、「千里再生指針」にもとづき、民間再生によるモデルとなるよう再生を進めています。
平成12年10月には、「住みよいまちづくりの一つとして、安らぎや憩いや、美しさを感じさせる道づくりが求められています。」ということで、24の道路愛称の募集が行われました。平成13年3月に、緑豊かな千里ニュータウンにふさわしい道路名など様々な愛称名が決まり、愛称を表した標識がそれぞれの通りに設置されています。
吹田市からは、つぎのようなご説明がありました。
1.提案から愛称決定までのプロセスについて
・きっかけは、地元企業協議会から「愛される街への取り組み」の要望がなされ、その後の会合の中で「道路に個性ある名称をつけたらいかがであるか」との提案を受け、吹田市全体での道路愛称募集を行うことになった。
・委員会設立までの必要事務の円滑推進のため、発起人と各種団体により「吹田市道路愛称づくり準備委員会設立。(H11年~12年、計20回開催)
・道路愛称を決定することを目的として、市民も参加した「吹田市道路愛称づくり市民会議」(11名)を選定。「親しみがあり、呼びやすいもの。地域の特徴や歴史性も考慮に入れたもの」等の募集条件を「市民会議」で決定した。(H12年~13年)
・愛称募集に対して2639点の応募があり、千里さくら通り(元千里中央筋)、三色彩道(元千里北通り)、九十九坂など、道路や沿道の個性を表した24の道路愛称がつけられた。(H13年)
2.住民との合意形成のプロセスについて
・事前に、各連合自治会長にはお知らせを配布し、公共施設、駅などにポスターを掲示。
・愛称決定後自治会長宅に意見聴取したが、特に反対意見はなかった。
3.成果
・三色彩道は、紅葉の名所になっている。
・道路愛称の認識も深まり、日常業務の中で市民と接する際に道路愛称名が会話に出てくる。10年たった現在でも、市民が愛称の由来のわかる「道路愛称マップ」を取りに来られる。
5月27日19時から、洛西支所において、「洛西ニュータウン魅力発見・発信プロジェクト」会議を開きました。
1) 第1回まち歩き振り返りについて
5月15日に行われた春のまち歩き「新緑の街路
樹と竹林をめぐるツアー」 について、京都大学の
安枝アドバイザーから全体の総括が行われ、今回の
まち 歩きを担当した藤原さんから反省点と今後の
課題について報告が行われました。
(※:春のまちあるきの記事は、こちらから)
<よかった点>
・最初にルート説明をしたのは、わかりやすくてよかった。
・中央緑地管理組合の冨阪さんにタケノコ堀の実演をしていただくなど、洛西ニュータウンの人的資源との交流ができた。
・美しい街路樹や竹林などの緑のほかに、洛西の眺望や歴史といった深みのある洛西の宝を共有することができた。
・和歌を通じて参加者の心が通う気持ちを知ることができた。今後も続けよう。
<検討課題>
・4km強のまち歩き距離が少し長かった。腰を下ろせる休憩・水分補給ポイントが必要。
・列が長く伸びて、今回のようなまち歩きのスタイルでは、1グループの人数として35人は少し多かった。次回からは20~25人が妥当ではないか。途中、参加者が自由に歩ける方法はどうか。
2)第2回まちあるきについて
・参加者から様々な企画案が出され、小畑川を中心として活動をされている方々を紹介するとともに、夏場なので屋外にずっといるのは大変なので、屋内での技能披露やお教室といった内容を盛り込む、という方向性がきまりました。
・時期は、8月下旬を目標とする。
3)その他
・2001年に、市民からの公募により「通り愛称づくり」が行われた千里ニュータウンの通りの写真と、沿道の個性を表した通りの愛称が紹介されました。(千里ニュータウンの通り愛称0527.pdf参照)
・長岡京市への「通り愛称づくり」についてのヒアリング日程に合わせて準備会を開催する。